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2005年11月07日

いっぽん桜

山本一力:著者
新潮文庫

うらがきより
仕事ひと筋で、娘に構ってやれずにきた。せめて嫁ぐまでの
数年、娘と存分に花見がしたい。ひそかな願いを込めて庭に
植えた一本の桜はしかし、毎年咲く桜ではなかった。
そこへ突然訪れた、早すぎる「定年」・・・。
陽春の光そそぐ桜、土佐湾の風に揺れる萩、立春のいまだ
冷たい空気に佇むすいかずら、まっすぐな真夏の光のもとで
咲き誇るあさがお。
花にあふれる人情を託した四つの物語。

時代物でございます。
これは友達に勧められた作者でし。どの作品とはいわなんだので
とりあえず平積みのなかから、選んできました。

うん。なかなかヨイ。
藤沢師匠や宇江佐氏に通ずるものがある人情物です。
武士物ではなくて市井の人々を描いたもの。

口入屋・井筒屋の頭取番頭であることを誇りに思って働く
長兵衛。仕事優先でなかなか娘にかまってやれず、せめて
花見だけはと庭に1本の桜を植える。しかし、毎年きちんと
花をつける桜ではなかったに加え、花をつけても寒すぎたり
体調が悪かったりでなかなか満足に花見もできぬまま
娘は嫁することが決まってしまう。
さらに、突然「後は若い者に好きにやらせたい」という主に
言い渡される解雇・・・。
井筒屋一筋でがんばってきた長兵衛のとまどいと、抜けきれない
習慣。そんな葛藤の末に切り替わる気持ち。(いっぽん桜)

なんか、リストラされたおじさんのとまどいそのまんまという
感じです。
しかもそれなりの地位にいたら、もうなかなか気持ちは切り替え
できないと思いますですよ。

他の3編もなかなかいいが、どうにもうまくまとめられないので。
(なんかややこしい)
ただ、やっぱり人物の書き込みなんかはどうしても藤沢師匠と
比べてしまうので、もうちょっとなーという思いはあるです。
説明が多いのも難かな。
もう少し作品を読んでみようと思います。

投稿者 fran : 2005年11月07日 23:04

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