2014年06月13日

箱庭図書館

乙一:著者
集英社文庫

「BOOK」データベースより
少年が小説家になった理由。
コンビニ強盗との奇妙な共同作業。
ふたりぼっちの文芸部員の青くてイタいやりとり。
謎の鍵にあう鍵穴をさがす冒険。
ふと迷いこんだ子どもたちだけの夜の王国。
雪の上の靴跡からはじまる不思議な出会い。
集英社WEB文芸「RENZ ABURO」の人気企画
「オツイチ小説再生工場」から生まれた6つの物語。

投稿者 fran : 01:49 | コメント (0)

2006年10月03日

失はれる物語

乙一:著者
角川文庫

うらがきより
目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ
音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。
残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に
見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。
それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが・・・。
表題作のほか「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作
「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を
初収録。

別の文庫に収録されていたものを、数作ずつ選んで1冊にした文庫。
スニーカー文庫って、お子様向けコバルトみたいなやつで、表紙で
遠慮させていただだきます、なヤツだけど、なかなかどうして
いい話、収まってるじゃんさ。
こういう、ぞくっとするけど、うるっとくる話もかけるんだよな。
でも、ゲーム世代の引きこもりオタクな話もかくんだよな。
わりと幅広い作家になったね。

中でも好きなのは「しあわせは子猫のかたち」
人付き合いが苦手で、引きこもり願望の大学生”ぼく”。
一人暮らしの為に借りた家には、その家で殺されてしまった女性・雪村の
幽霊が住み着いていた。
まるで自分が死んだ事など気がつかないように、いつものように生活を
している風な雪村とぼくの奇妙な共同生活が始まる。
やがて、大学で知り合いになった男と友達とはいえないまでも、付き合いを
するようになって、ある事件に雪村が知らずに関わっていたことを知る。
そして雪村の死の悲しく理不尽な真相。

怪談ではなくて。ちょっとほろりとさせる話。
幽霊になっても明るさをなくしていない雪村に影響され、ぼくは少しずつ
変わって行く。ぼくと雪村をつなぐのは、雪村の飼っていた子猫。

できたらこういう話もっとかいてほしいなぁ。
グロ気味悪い話はいいからさぁ〜
でも、ある意味そういうのも、今の社会を象徴してるようで、それは
それでいいのかもしれないのだけど。

投稿者 fran : 22:47 | コメント (0)