2010年04月16日

暗殺の年輪

藤沢周平:著者
文春文庫

「BOOK」データベースより
海坂藩士・葛西馨之介は周囲が向ける愍笑の眼を
ある時期から感じていた。
18年前の父の横死と関係があるらしい。
久しぶりに同門の貝沼金吾に誘われ屋敷へ行くと、
待っていた藩重役から、中老暗殺を引き受けろと言われる
―武士の非情な掟の世界を、端正な文体と緻密な構成で
描いた直木賞受賞作と他4篇。

投稿者 fran : 00:24 | コメント (0)

2008年12月08日

ささやく河-彫師伊之助捕物覚え-

藤沢周平:著者
新潮文庫

「BOOK」データベースより
元は凄腕の岡っ引、今は版木彫り職人の伊之助。
定町回り同心石塚宗平の口説きに負けて、何者かに刺殺された
島帰りの男の過去を探るはめに。
綿密な捜査を進め、二十五年前の三人組押し込み強盗事件に
辿りついた時、彼の前に現れたあまりにも意外な犯人と
哀切極まりないその動機―
江戸を流れる河に下町の人々の息づかいを鮮やかに映し出す
長編時代ミステリー。シリーズ第三弾。

伊之助シリーズの最終巻。
これはなかなかに入り組んだミステリであった。
本質がなかなか見えてこず、どうなるんだろうとやきもき
してしまった。
とかく、ややこしいです。
あちこち飛んでる気がしてきます。
話がどんどんずれていってるような気がしてきます。
もっとも、それが、最後にぽんっと一点収束するんだから
さすがとしかいいようがないですが。

それにしても。
25年前ねぇ、、、そんなに人の記憶って、保つかねぇ(^^;

投稿者 fran : 23:36 | コメント (0)

2008年11月18日

漆黒の霧の中で〜彫師伊之助捕物覚え〜

藤沢周平:著者
新潮文庫

「BOOK」データベースより
竪川に上った不審な水死人の素姓を洗って、聞きこみを続ける
伊之助の前にくり広げられる江戸の町人たちの人生模様―。
そして、闇に跳梁する謎の殺人鬼による、第二、第三の殺人―。
伊之助の孤独な探索は、大店の主人や寺僧たちの悪と欲の世界を
明るみに出すが…。
元は凄腕の岡っ引、今は版木彫り職人の伊之助を主人公とする、
絶妙の大江戸ハードボイルド。シリーズ第二弾。

伊之助のシリーズ2作目。

時々、思うのだけど、藤沢師匠の作品って、なんか人馬鹿にしたような
言葉使い、多いよね。
これでいうなら、親方に対する物言いとか。
あと、態度も。
今だったら、上司激怒で即クビ!!だろうなぁ、と。
もしかして、この時代はこんなにおおらかだったのだろうか。
まぁ、遅刻早退あれだけ繰り返し、おまけに届け物と称して
そのままドロン、(探偵家業は内緒だから、いい訳もかなり怪しいのに)
でもクビにならないんだから、うらやましい。

ま、それはともかく。
今回も、やめたのなんのといいながらも、しっかり首突っ込んでいる
伊之助。
話は大奥にまで広がっていきます。
金が絡むと話が黒くなっていくのは、今も昔も変わりないようです。
サスペンス性も十分。

しかし、石塚、性格わるーい(笑)ちょっとは真面目に感謝してやれー(笑)

投稿者 fran : 01:59 | コメント (0)

2008年11月11日

消えた女-彫師伊之助捕物覚え-

藤沢周平:著者
新潮文庫

うらがきより
版木彫り職人の伊之助は、元凄腕の岡っ引。
逃げた女房が男と心中して以来、浮かない日を送っていたが、
弥八親分から娘のおようが失踪したと告げられて、重い腰を上げた。
おようの行方を追う先々で起こる怪事件。その裏に、材木商高麗屋と
作事奉行の黒いつながりが浮かびあがってきた……。
時代小説の名手・藤沢周平が初めて挑んだ、新趣向の捕物帖――
シリーズ第一作!

久しぶりに藤沢氏。
近所の本屋で時代小説フェアをやってて、このシリーズが
揃っていたので、まとめ買い。

伊之助の妻は岡っ引きが嫌いだった。
だから他の男と逃げ、心中した。
それが心に引っかかっている伊之助は、二度と十手は持たない
つもりでいたが、かって世話になった親分の娘が失踪し、捜索を
頼まれたとあれば、やらぬわけにはいかない…。
あくまでも素人探索に徹するつもりでいた伊之助も、複雑に絡み合う
黒い繋がりをたぐるうちに、昔に少しずつ戻って行く。

ただの失踪事件から、話がどんどん大きくなっていき、なんかこのまま
おようは忘れられちゃうんじゃないかと、心配しちゃいましたが。
そんなん、ないって。藤沢師匠に限って。
でも、相当、最後適当だったけどね(大笑)
救出はついで、みたいな(笑)

まぁ、それでも藤沢師匠ですからね。
これは3部作ですが、十二分に楽しめると思います。

投稿者 fran : 00:58 | コメント (0)

2008年04月21日

海鳴り(上・下)

藤沢周平:著者
文春文庫

「BOOK」データベースより
はじめて白髪を見つけたのは、いくつのときだったろう。
骨身をけずり、果てにむかえた四十の坂。残された日々は、
ただ老い朽ちてゆくばかりなのか。
…家は闇のように冷えている。心通じぬ妻と、放蕩息子の跡取りと。
紙商・小野屋新兵衛は、やがて、薄幸の人妻丸子屋のおかみおこうに、
果せぬ想いをよせてゆく。世話物の名品。

久しぶりに読んでみました。藤沢氏。
なんつーか、男の身勝手手記って感じ(笑)
ちょっとしたメロドラマっすね。
とはいえ、不義密通は御法度な時代。
結構どきどきします(笑)

やっぱり藤沢氏のすごいとこは、いいかげんな描写がないという
とこでしょう。
不倫に走っちゃう男女の気持ちの描写も、商売に関する描写もほんとに
リアルで、読み応えはたっぷりです。
久々に堪能しました。

投稿者 fran : 23:46 | コメント (0)

2006年11月15日

日暮れ竹河岸

藤沢周平:著者
文藝春秋

うらがきより
江戸の十二ヶ月を鮮やかに切りとった十二の掌篇と、広重の「名所江戸
百景」を舞台とした七つの短篇。
それぞれに作者秘愛の浮世絵から発想を得て、つむぎだされた短篇名作集
である。市井のひとびとの陰翳ゆたかな人生絵図を掌の小品に仕上げた
極上品、全十九篇を収録。
これが作者生前最後の作品集となった。

久々藤沢氏。

「江戸おんな絵姿十二景」は、一枚の絵から主題を得て、ごく短い一話を
作り上げるといった趣向の企画だった(あとがきより)

掌篇小説という通り、ほんとにとても短い作品です。
一作だいたい10ページくらい。
こんな短いのに、しっかり藤沢世界です。すごいです。
なんか、作品の書き出しだけを集めたんじゃなかろか?という感じもあって
きちんと終わっているのだけど、余韻があるから、続きも読みたいなぁと
なってしまう。

やっぱり、藤沢氏はすごいですね☆

投稿者 fran : 23:41 | コメント (4)

2005年10月21日

たそがれ清兵衛

藤沢周平:著者
新潮文庫

うらがきより
下城の太鼓が鳴ると、いそいそと家路を急ぐ、人呼んで
「たそがれ清兵衛」。領内を二分する抗争をよそに、病弱な
妻とひっそり暮らしてはきたものの、お家の一大事とあっては
秘めた剣が黙っちゃいない。
表題作のほか「ごますり甚内」「ど忘れ万六」「だんまり弥助」
「日和見与次郎」等、その風体性格ゆえに、ふだんは侮られがちな
侍たちの意外な活躍を描く、痛快で情味あふれる異色連作全八編。

・・・えぇ、まだ読んでませんでしたの・・・
まぁ、映画もみてませんから。
たそがれ清兵衛ってそうゆう話だったんだねー。
しかし、これ、周りだけががやがやしてて、当の清兵衛本人
静かですね(笑)

上記の他「うらなり与右衛門」「かが泣き半平」「祝い人助八」
どれもこれもひとくせもふたくせもありそうなあだ名で。
「祝い人」は「ほいと」と読みます。物乞いのことだそうです。
なんか当てはめる漢字がえらい違うような(笑)
ただ「祝い人助八」ってのは物乞いではなくて、ただものすごぅ
汚い人ってことなんですけど。
「かが泣き」というのはわずかな苦痛を大げさに言い立てること
だとか。露骨に泣き言ったりこぼしたりするこらえ性のなさから
侮蔑の言葉としてここの国元では使われているらしい。
これからはやたら愚痴をこぼす人には「あのひとかが泣きだねぇ」と
言ったら趣がでるかな?(違うっての・・・)

で、この難物ともいえるような面々、実はみなさん揃って剣の達人
だったりするわけです。
時代物の王道ですね。
決して表立って活躍するわけではないけど、ほぉかっこいいじゃーんと
思わせるような。
もちろん、ほろりとさせるエッセンスも忘れておりません。
個人的には「だんまり弥助」がお気に入り♪

投稿者 fran : 21:34 | コメント (2)

2005年09月05日

闇の傀儡師(上・下)

藤沢周平:著者
文春文庫

あらすじ
とおく慶安の昔から将軍家を怨み、将軍職継承時期に
不穏な動きをみせる謎の集団・八嶽党。
筆耕家業で気ままに暮らす御家人くずれの鶴見源次郎は
ひょんなことから深手をおった公儀隠密を助け、八嶽党と
老中・松平右近将監の争いに巻き込まれていく。
八嶽党と老中・田沼意次が手を結んで将軍職継承者を意のままに
しようとしていると睨む右近将監。
ついに世子・大納言家基が不審な死をとげ・・・
八嶽党とは?田沼意次の狙いは?
伝奇小説風の色彩鮮やかな本格時代小説。

手に汗にぎるどきどきわくわく、殺陣シーンの迫力
満載、謎が謎を呼ぶ話筋、そして人物描写の見事さ。
ほんのりじわーんとくる話もいいけど、これはもう
見事な時代小説でありました。
もぅどんどん先が先が!きになるぅ!!って感じで。

源次郎、もうむっちゃかっこええです。
八嶽党って忍者みたいなんだけど、しかも隠密もすごい
人間離れしたやっぱり忍者みたいなんだけど、そんなかに
いてなお、ひけをとらない剣術。
動きが見えるような緻密な描写も手伝って、かっこいい
男に仕上がってます。
でもって内面は結構ナイーブだったり・・・
かっては確かに敵ではあったが、人を知れば全て悪者とも
いえまいという考えから、最後、逃げ落ちる八嶽党をこっそり
見守っていたり、、、いいおとこだ。

読めば読むほど、はまっていく藤沢ワールド。
当分、ブームは続きそう。

投稿者 fran : 23:07 | コメント (0)