2014年08月02日

掏摸(スリ)

中村文則:著者
河出文庫

「BOOK」データベースより
お前は、運命を信じるか?
東京を仕事場にする天才スリ師。
彼のターゲットはわかりやすい裕福者たち。
ある日、彼は「最悪」の男と再会する。
男の名は木崎―かつて一度だけ、仕事を共にしたことのある、
闇社会に生きる男。木崎はある仕事を依頼してきた。
「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。
もし逃げれば…最近、お前が親しくしている子供を殺す」
その瞬間、木崎は彼にとって、絶対的な運命の支配者となった。
悪の快感に溺れた芥川賞作家が、圧倒的な緊迫感と
ディティールで描く、著者最高傑作にして驚愕の話題作。

投稿者 fran : 00:37 | コメント (0)

2013年07月05日

天啓の殺意

仲町信:著者
創元推理文庫

「BOOK」データベースより
柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説―柳生の
問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を
書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる。
要するに作家同士の知恵比べをしよう―という企画は
順調に進行するかに見えたが…。
問題編を渡したまま、柳生は逗留先から姿を消し、
しかもその小説は半年前の実在事件を赤裸々に
綴ったものだった。全面改稿決定版。

投稿者 fran : 00:21 | コメント (0)

2013年01月03日

線の波紋

長岡弘樹:著者
小学館文庫

「BOOK」データベースより
一人娘・真由が誘拐されて一か月、役場の仕事に復帰した
白石千賀は、入札業者の不審な電話に衝撃を受ける(「談合」)。
誘拐事件から二か月後、同じ町内に住む二十四歳の
会社員・鈴木航介が死体で発見され、不思議なことにその表情には
笑みが浮かんでいた。同僚の久保和弘はその一週間前、
経理部員である航介から不正を指摘されていた(「追悼」)。
誘拐事件を追っていた刑事・渡亜矢子は、地道な捜査を続け、
ついに犯人像に近い人物にたどり着くが…(「波紋」)。
すべてのエピソードが一つの線になり、事件の背景に
「誰かが誰かを守ろうとした物語」があったことを知る(「再現」)。
誘拐された幼女はその家で何を見たのか!?
ベストセラー『傍聞き』の気鋭作家が「優しさの中の悪意」を世に問う。

投稿者 fran : 22:08 | コメント (0)

2012年05月03日

陽だまりの偽り

長岡弘樹:著者
双葉文庫

「BOOK」データベースより
物忘れのひどくなってきた老人が、嫁から預かった金を紛失。
だがこのことで、老人は同居している彼女の気持ちに触れる―表題作。
市役所管理の駐車場で人が転落死した。事件は役所内の人事に
思いもよらぬ影響を与えた―「プレイヤー」。
日常に起きた事件をきっかけに浮かびあがる、人間の弱さや温もり、
保身や欲望。誰しも身に覚えのある心情を巧みに描きだした5編。
2008年度日本推理作家協会賞受賞作家のデビュー作、待望の文庫化。

投稿者 fran : 00:48 | コメント (0)

2012年03月21日

傍聞き

長岡弘樹:著者
双葉文庫

「BOOK」データベースより
患者の搬送を避ける救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」。
娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に
心揺さぶられる「傍聞き」。
女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。
元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。
まったく予想のつかない展開と、人間ドラマが見事に融合した4編。
表題作で08年日本推理作家協会賞短編部門受賞。

投稿者 fran : 20:39 | コメント (0)

2009年11月01日

彼女がその名を知らない鳥たち

沼田まほかる:著者
幻冬舎文庫

「BOOK」データベースより
八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、
淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。
下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。
彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。
そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。
「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、
陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。
衝撃の長編ミステリ。

現実逃避は続く(苦笑)

初作家です。

ひとことでいえば醜悪。

しかし、その傷の深さは、その愛の深さは、重い。
こんな愛し方しかできない男が哀れであり、
こんな愛し方しかできない女が惨めである。

全てが陰鬱に進む話。
途中で嫌になってしまったくらい暗いが、なんとか
最後まで持ちこたえたら、このラストだ。

陣治は相手が十和子でなければ、十分に献身的で
好意的にみられるだろうに。
ただし、女性の生理的嫌悪感をまとめた男である
ことも確かかもしれない。
十和子にとって陣治はけがれの象徴でしかない。
それも、勝手な一方的な押しつけ、拒めるものなのに、
それを最後まで引き受ける陣治。

ありえない。
あまりにも哀しすぎる。

だが、あまりに冷淡に描かれる文章に、感情の全てを
持っていかれずに済む。
もしかして、すごい作家なのかも?
とりあえず、チェックしといてみよう。

投稿者 fran : 00:39 | コメント (0)

2009年10月20日

せん-さく

永嶋恵美:著者
幻冬舎文庫

「BOOK」データベースより
「俺、帰りたくなくって」
29歳の専業主婦・諸藤典子は、インターネットの
掲示板で知り合った中学生・浅生遼介から、
オフ会の帰りの新幹線の中で別れ際にそう告げられる。
典子は家出を思いとどまらせるつもりで、ほんの少しだけ
遼介につきあうことにした。
が、遼介はなかなか帰ろうとしない。
道行きの途中、二人は、遼介と同じクラスの友人の両親が
殺人事件にまきこまれ、友人自身も行方不明であることを知る…。
巧緻なプロットと衝撃の結末で、静かにこわれゆく現代人の
不安とさびしさをすくいとった感動の長編ミステリ。

初作家。
なかなか、読ませた。

ネット上で知り合った顔も知らない相手。
少年犯罪。
ひきこもり。
おそらく、全く同じことが現実に起きても不思議は
ない話である。
しかも、早々にネタバラしをしておきながら、じつは
終盤で2転3転。おいおい。
なんとなく心理サスペンスなミステリ。

惚れ込むほどではないが、次作も読んでみようかなという
気にはさせる。

投稿者 fran : 23:55 | コメント (0)

2009年05月12日

天涯の蒼

永瀬隼介:著者
角川文庫

「BOOK」データベースより
北関東の県庁所在地で発生した風俗嬢殺し。
事件を担当した県警本部捜査一課警部補・古城辰郎は
無実の容疑者を自殺に追い込み、警察から放り出された。
家族とは別居、浮気専門の調査屋に身をやつして
四カ月経ったある日、ひとりの少年が、真犯人は
地元暴力団北星会のチンピラだ、と訴えてきた。
被害者は少年の恋人だったらしい。
在職中、県警と北星会の癒着に気づき、暴力団対策担当の
捜査四課・室町貴之と共に極秘調査を進めていた古城は、
自分が上層部に嵌められたのではという疑念を抱く。
真実を求めて街を歩く古城だったが、やがて北星会の
内部抗争が勃発し、街には拭いがたい腐臭が立ちこめた…。
警察と暴力団の癒着によって荒廃し、絶望に支配された街に
“正義”を取り戻すため、強大な敵に対峙する元刑事の人生を
賭した闘い。

ハードボイルドでした(^^;
特にいうことはないな。
たまには悪くない。
すでに絶滅しただろう”男”は、時として
読んでてすかっとするし。

投稿者 fran : 23:21 | コメント (0)

2008年07月13日

クビキリサイクル

西尾維新:著者
講談社文庫

「BOOK」データベースより
絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、
五人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖が
スタートする!
工学の天才美少女、「青色サヴァン」こと玖渚友とその冴えない友人、
「戯言遣い」いーちゃんは、「天才」の凶行を“証明終了”できるのか?
新青春エンタの傑作、ここに誕生!第23回メフィスト賞受賞作。

大好きな森せんせが気に入ってるという作家さん。
同じ匂いがぷんぷんします、と思っていたら、なんのことはない
単なる森せんせの二番煎じじゃん。
ただ、悪くはない。
まぁ、出来の悪い亜流なら、森氏だって相手にはしないだろうが。

とはいえ、このアクの強さは、やっぱりおいそれと勧められる
ものではない。
恐らく、普通に普通の本読みなら、退屈になるかもしれない。
意味不明と言った方が早いか(笑)
で、その割りには事件そのものや結末はつまんないんだよね。
天才と銘打ってる人物ばかりな割には、平凡な展開。

それが「まぁ悪くない」になったのは、総じてこの不思議な文体。
言葉遊びというか、言葉操りというか、、、
遊んでるよなぁ、という感じ。

これがデビュー作で、以降すごい勢いで作品放出してるみたいです。
文庫もこれから怒濤のごとく出る様子。
さて、どこまでついていけるか。

投稿者 fran : 23:40 | コメント (0)

2008年06月09日

よろづ春夏冬中

長野まゆみ:著者
文春文庫

うらがきより
希いを叶える貝殻細工の小箱から…
置き薬屋が残した試供品の酔い止めから…
朝顔市で買った夕顔の鉢植えから…
和泉屋の苺のショートケーキから…
骨董商で見つけた蓋つきの飯茶碗から…
思いがけないことから、彼らの運命は動きはじめる。
或るときは異界と交じり、或るときは時空を超え、妖しく煌く
14の極上短篇集。

正直言ってジャケ買いです(^^;
きれいだったんだもーん(笑)

で、まぁ、、、くどくない、あからさまじゃないBL小説かしら(^^;
しかもBoyじゃなくて、中年オヤジ?
でも、文体は上品だと思います。
なかなか不思議な作品でした。
日常と非日常の境が曖昧。ちょっとした隙に入り込んでくる異世界が
思いがけずぞわっとくる。
いろんな意味での妖しさがいい味出してると思います。

タイトルの「春夏冬中」、あきないちゅうと読みます。
なるほど秋がないのね。

投稿者 fran : 23:48 | コメント (0)

2007年03月23日

Dojo─道場

永瀬隼介:著者
文春文庫

うらがきより
会社をリストラされ、先輩の空手道場を預かることになった藤堂忠之は
お人好しだが空手の腕はなかなかのもの。潰れかけの道場を立て直そうと
奮闘するが、どこかひと癖ある入門希望者たちが、次次と難題を持ち込んで
きて・・・
ひねりのきいたストーリーと鮮やかなアクションシーンが魅力の新・格闘
技小説。

何気にとった一冊。
いや、なかなかよいかも。

うだつの上がらない失業者という風体の藤堂。
会社のリストラにあっさりと承知してしまうほどの、お人好しさと
周りに振り回されておたおたしてしまう、天然ボケ風からは想像つかない
実は空手の達人でした、というギャップ。
桁外れに強い先輩の神野に惚れ込み、神野の頼みならばと引き受けた
空手道場の講師。しかし、集まってくる入門希望者は、なぜかみんな
問題を抱えていて、見過ごしにできない藤堂も巻き込まれていく。

強くなりたいから、習う。しかし、真の強さは技ではなく、気持ちの
問題である。
いうなれば、武道であれば当たり前の教えを、これもきちんと諭して
いきます。っていうか、悩んで迷ってばかりいる藤堂がまずちゃんと
しなきゃーだめじゃん(笑)ということで、入門者と一緒に講師も
成長していくという。

何かというと、うだうだしてるのに、空手は強い。やるときゃやる。
このギャップが妙な魅力を醸し出してておもしろいです。
しかし、神野は嫌い(苦笑)人間としてゆがんでるよ、このひと。

なんか結構出してるみたいなので、探してみようかな。

投稿者 fran : 23:43 | コメント (0)

2006年01月05日

防風林

永井するみ:著者
講談社文庫

うらがきより
冬木立に立つ母の姿が繰り返し浮かぶのはなぜだろう。
十七年ぶりに札幌に戻った男が、病床にある母の過去を
たどる。若き日の母を訪ねてきた男は誰だったのか。
その男と母の間には、何があったのか。
思いもよらぬ事実が、封印されていた事件を浮かび
上がらせる。記憶の底に潜む真実に迫る、長編サスペンス。

年末に更新できなかった分がたまってるですよ。
いつ読んだんだこれ(苦笑)

さて。聞いたこともない作家でしたが、何気にとった1冊。

会社が倒産して故郷の札幌に帰ることに決めた周治。
再会した幼なじみアオイに思いもよらないことを提案される。
病床にあり余命幾許もない周治の母・わか子には、死ぬ前に
会いたい人がいるのではないか。その人を捜し出さないか、と。
渋っていた周治だが、捜し始めて行くうちに、今まで断片的に
しか記憶になかった出来事がパズルのようにかみ合っていく。
そうして捜していた人の目処がついたとき、アオイの真意も
浮かべ上げていく。

だからどーっつことのないような・・・
てか、親の過去なんてほっときなさいよね。
淡い恋だろうが不倫の恋だろうが、こどもにゃ関係ないっしょ
と、思いつつ読んでいたら、最後の最後で、女って・・・orz
というはめになりました(苦笑)
うん、2時間サスペンスドラマにいいな。陳腐なとこが(笑)

投稿者 fran : 23:10 | コメント (0)