2008年01月10日

銀の雨-堪忍旦那為後勘八郎-

宇江佐真理:著者
幻冬舎文庫

「BOOK」データベースより
北町奉行所の同心、為後勘八郎は見廻りの道すがら、見なれぬ路地に通う
近くの少女、おみちを目にする。おみちは客引きの中年男、富蔵のもとを
訪ねているらしい。おみちを案じた勘八郎が探索すると、二人には意外な
真相があって…。
男と女、家族の情を描いた「その角を曲がって」ほか、市井の人々を温かく
みつめた超一級の味、人情捕物帳。

借りたまんま、忘れてた(^^;  いや、埋もれてた(言い訳)

北町奉行所の同心、為後勘八郎の連作短篇集です。
「堪忍旦那」と呼ばれている為後勘八郎、下手人に対してなんとも寛容な
態度をみせるからだが、それにはもちろん理由があって…。
厳しいときには厳しいのだが、たいがいはお目こぼしが叶うという
そんな態度に、よく思わない同僚がいるのも当然。
そんな事件簿を描いた作品。

はて、いいのか悪いのか。
あんまり印象残んなかったなー
ぱら〜っと読み返せば、ああ、こういう話だっけなーと思い出すけど
それ以上はどうってことないような。
飽きてきた、かな?

投稿者 fran : 00:49 | コメント (0)

2007年07月31日

雨を見たか-髪結い伊三次捕物余話

宇江佐真理:著者
文藝春秋

「BOOK」データベースより
伊三次とお文の目下の心配事は少々気弱なひとり息子伊与太の成長。
いっぽう、無頼派の調べに奔走する不破の息子龍之進のまわりでは
いろいろな事件が起きて…。
ますます目がはなせない人情捕物帳。
髪結い伊三次捕物余話、第7作目。

久々に髪結い伊三次シリーズの新刊。
今回は伊三次とお文の話よりも、周囲の人が中心になってますな。
まだ伊与太も小さいからねー
不破も結構好きだからいいけど(笑)

話的にはあんまり変化が見られない、、、気がする。
ちょっと勢い落ちてきたのかなぁ。
マンネリにならないよう、がんばってくれー

投稿者 fran : 00:32 | コメント (0)

2007年06月28日

憂き世店

宇江佐真理:著者
朝日新聞社

出版社/著者からの内容紹介(Amazon.co.jpより)
蝦夷松前藩士の相田総八郎はお国替えために浪人となり、妻なみとともに
江戸・神田三河町の徳兵衛店に移り住む。
帰藩をめざし、傘張りや大工仕事などに勤しむ総八郎と彼を健気に支える
なみ。やがてなみは総八郎の子を身ごもるが……。
若い二人をあたたかく見守る個性豊かな裏店の住人たちが織りなす人情味
あふれる長編時代小説であり、苦難の浪人時代から帰藩を果たすまでの
十数年に及ぶ夫婦の成長物語でもある。

松前藩士の相田総八郎は移封のためやむなく浪人に落ちる。
総八郎を探し、江戸に出てきた妻のなみと再会して始まった長屋暮らし。
いつか帰封が叶うと信じ続けた二人と、江戸の庶民たちとの交わりを描いた
宇江佐氏ならではの江戸人情物語。

うーん、これはよかった。
江戸庶民とのつつましい暮らしと人情に、夫婦の成長がうまく描かれて
いると思う。
というか、それ、得意みたいですけど(笑)
まぁ、宇江佐氏の中では好きな展開の話だったので、まったり楽しませて
もらいました。
登場人物もいいよね。とん七とか・・・ちょっと悲しいけど。
しかし、ロリコンつか、変態はこの時代でもいたんだーというのも・・・
とん七は、えらかったです。うるる。
お米さんもいい味だしてた。
いい人たちに囲まれて、ほんとによかったねーという感じ。

ラストは涙なしでは読めない。
懸命に生きた人々。決して報われるとは限らない憂き世。
それでも生まれたからには懸命に生きて行く。
今もそうあって欲しいですけど。

投稿者 fran : 23:54 | コメント (0)

2007年05月15日

恋いちもんめ

宇江佐真理:著者
幻冬舎

「BOOK」データベースより
江戸・両国広小路—。年頃を迎えた水茶屋「明石屋」の娘・お初の前に、
なんの前触れもなく現れた若い男。彼女の見合相手と身を明かす青物屋
「八百清」の跡取り息子・栄蔵に、お初が淡い恋心を抱き始めた矢先、
事件は起こった…。運命のいたずらに翻弄される二人。
純愛の行き着く先は?感涙止まぬ、傑作人情譚。

ちょっと久しぶりの宇江佐本。
これはなかなか恋愛ドラマ系ですなぁ(笑)

ひとめぼれではないが、会ううちに少しずつ相手のよいところが
みえてきて、惹かれて行くお初。
ライバル心むき出しのおふじ。
うまくいきかけては、なんぞや起こり、しかも相手の栄蔵がこれまた
いまひとつはっきりしない男で、さらに深みにはまり。
昼のメロドラマ並(笑)
少々イライラしてたのが本音だが(苦笑)

ところで、これに出てくる女たち、みんなろくでもない男に惚れて
しまってますなぁ。
わかっていても、どうにもならない恋心。
そのあたりの表現はやはり宇江佐氏です。

オヤジの源蔵とその友人・左平次はよかったぜ(笑)

投稿者 fran : 23:28 | コメント (2)

2006年11月07日

ひょうたん

宇江佐真理:著者
光文社

「MARC」データベースより
天の神さんは、あたしたちを試したのかもしれない…。
のんきな亭主と勝気な女房。ふたりが営む小道具屋を舞台に情趣ゆたかに
描かれる、江戸に息づく熱い人情と心意気。
表題作ほか5編を収録。『小説宝石』掲載を単行本化。

おなじみ宇江佐氏、人情もの。

音松、お鈴夫婦が営む古道具屋「鳳来堂」。
店の前にいつも七輪をだし、いつも何かを煮込んでいたり焼いていたり。
時分に店前を通ると、腹の虫が騒ぎだす。
そして、毎夜のようにやってくる音松の友人たち。
一粒種の長五郎は音松の兄の質屋で奉公中。
何気ない日常にちょっとした事件。
全6編からなる連作は、どれもほろりとした話です。

しかし、、、美味そう、、、
七輪で、っていうのがやっぱりこたえられん(笑)
結構時間かかるよね。あれは。でもそのぶんほんとにじっくりと
味がしみるんです。
ベランダでたまにやってまっせ実家。

ちょっとのんびりした音松と勝ち気なお鈴。
一粒種の長五郎は音松の兄が営む質屋で奉公中。
どこにでもいるような夫婦のささやかな幸せがいいです。

投稿者 fran : 23:24 | コメント (0)

2006年10月31日

三日月が円くなるまでー小十郎始末記ー

宇江佐真理:著者
角川書店

「BOOK」データベースより
刑部小十郎の仕える仙石藩と、隣接する島北藩は、かねてより不仲で
あった。仙石藩藩主・義敬が、江戸城内で起きた桧事件で島北藩に顔を
潰されたのをきっかけに、正木庄左衛門は、藩主の汚名をそそぐべく
御長屋を飛び出し、中間として島北藩の江戸藩邸にもぐりこんだ。
義憤にかられて暗躍する剣豪の朋輩とは対照的に、その助太刀をいいつけ
られた小十郎は、小道具屋「紅塵堂」に寄宿しながら、そこの一人娘
ゆたや雲水の賢龍らとともに、のんびりと町屋暮らしを堪能していた
のだが…。

どなたさんもお倖せに─
そんな小十郎のつぶやきが目にしみる・・・

主君に対する忠義がまるきり正反対ともいえる小十郎と正木。
もちろん小十郎だとて、忠義心はきっちりありますが、なにもそこまで
しなくても〜という感じの、いうなれば、今の若者系?(笑)
この時代だって、みんながみんな義に燃え、主君のためなら命差し出すって
人間ばかりじゃなかっただろう、を見事に描き切っています。

ぶつくさいいながらも、仕事はきっちりこなしていく。
周りに流されながらも、自分なりの成長はとげていく。
最後は、いい男になったな、とつぶやけます(笑)

うん、いい話でした。
に、しても相変わらず、女たちの強いこと・・・(笑)

投稿者 fran : 22:59 | コメント (0)

2006年07月27日

無事、これ名馬

宇江佐真理:著者
新潮社

あらすじ(Amazon 内容記載文より)
男の道を学ぶため、泣き虫弱虫の武家の長男が弟子入りしたのは
町火消「は組」の頭取だった。
火の手が上がれば、自分の命と意地をかけて火事場を収める火消たちの
生き方に触れるうち、少年は大人への一歩を踏み出していく…。
地に足をつけて生きる江戸っ子の逞しさが爽やかな読後感を残す、
連作時代小説の傑作。

「春風ぞ吹く」の続編というか、その後、みたいなもんですかね。
とにかく、めっぽう臆病で泣き虫で、妹にまで「たろちゃん」と
呼ばれてしまう村椿太郎左衛門。
自分でもふがいない、と思う太郎は男にしてもらおうと町の火消し
「は組」の吉蔵の家に頼み込む。
面くらいながらも、素直な太郎にほだされ、奇妙なつきあいが始まった。

最初の目標が「夜中に一人で厠へ行けるようになること」なのだから
かわいいじゃないですか(笑)
剣術の試合があれば、ろくに刀も合わさないうちに負ける、かといって
勉強ができるわけでもない。これというとりえもない。
それでも、礼儀正しく、素直さと優しさは人一倍。
いい子です(笑)

そんなたろちゃんの成長と火消しの吉蔵一家の日常と事件と。
たくさんの出会いとたくさんの死。
人の心の難しさ。
老いてゆくということ。
宇江佐氏お得意の、何気ないそれでいてじんわりくるお話となってます。

のんびりと大きくなったたろちゃんは、やっぱりのんびりした大人に
なりましたが、ちゃんとお嫁さんももらったし。
まさしく、「無事、これ名馬」ですね。

投稿者 fran : 22:48 | コメント (0)

2006年06月28日

深尾くれない

宇江佐真理:著者
新潮文庫

うらがきより
鳥取藩士・深尾角馬は短軀ゆえの反骨心から剣の道に邁進してきた。
いまでは藩の剣法指南役も勤め、藩主の覚えもめでたき身。
しかし姦通した新妻を、次いで後妻をも無残に斬り捨てた角馬の狂気は
周囲を脅かす。やがて一人娘・ふきの不始末を知った時、果たして
角馬の胸中に去来したものは・・・。
紅牡丹を愛し、雖井蛙(せいあ)流を起こした剣客の凄絶な最後までを
描き切った異色の長編時代小説。

江戸時代初期に実在した藩士、深尾角馬の生涯を、宇江佐氏ならではの
展開で綴った、時代小説というよりも歴史小説。
歴史を追ってるせいか、少々というかかなり、読み難いです。
短軀であることがコンプレックスゆえに、笑ってしまうほどに、道に
反することを憎み、清く正しく美しくな精神でつっぱしる。
そのくせ、妻に対する情愛が足りず、1度ならず2度までも妻に不貞を
されてしまう。

「星斬の章」「落露の章」の2部にわかれており、星斬は角馬に嫁いできた
かの、の話。しだいに気持ちがすれ違っていき、ついには法印と不義密通
がばれてしまい、成敗されるまで。
落露は、かのの娘ふきの話。無口で不器用な父親を相手の暮らし。
年をとって父が在郷入りした先で出会った百姓の息子との結婚話に
関して、おこる事件。

不器用な夫であり不器用な父だった角馬。
その頑なさは、当時としても珍しいくらいだったのでは。

全編通してでてくる雖井蛙流の剣法奥義の講釈、すまんがすっとばした。
意味わかんなーい(^^;
頑固者の角馬が作っただけあって、難解だわよ。

それにしても漢字がでねぇ!!うっとーしいっ

投稿者 fran : 23:02 | コメント (0)

2006年06月11日

蝦夷拾遺 たば風

宇江佐真理:著者
実業之日本社

帯より
運命の風に翻弄されながら強い絆で結ばれた女と男におとずれる
奇跡の時─。
蝦夷・松前藩を舞台に描く感動胸に迫る六編。

幕末から明治の激動の時代に生きた女性たちの物語。
たば風とは、この土地に吹く独特の強い北北西の風で、まるで
束になって吹き付けるようだから、そう呼ばれる。
一寸先は闇のような時代で、たば風に吹かれるように右も左も
わからなくなってしまう中、懸命に生きてる人々をとても魅力的に
描いています。

宇江佐氏のかく女性は、芯が強く、しっかり者っていうのが多い。
読んでて「おーいいねぇ」と思うこともしばしば。
この短篇集も女性が主に主役で、それぞれの生き方感じ方は
違っても、根底に流れるのは「強さ」だなと思った。


時代小説というより歴史小説。
土方がちょっぴり出演。いい男に描いてもらったじゃないか(笑)

宇江佐本、まとめて貸してもらったので、しばらく続く・・・

投稿者 fran : 23:26 | コメント (4)

2006年04月03日

卵のふわふわ〜八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし〜

宇江佐真理:著者
講談社

あらすじ
のぶは憧れていた隠密廻り同心・正一郎と夫婦になったはいいが
6年たっても子供に恵まれず、正一郎には冷たくあしらわれる日々が
続いていた。のぶを支えていたのは、舅や姑のやさしさであり
特に舅は食い道楽で、いつもかわった食べ物のうんちくで、のぶの
気を紛らわせてくれていた。
しかし、あまりに冷たい正一郎に、のぶはついに離縁を申し出るが─。
食べ物を題材とした連作短編集。

夜中の3時までかけて、一気読みしちゃいましたよ。
ほろほろ。
いやぁ、でてくる食べ物のうまそうなこと(笑)
卵大好きなあたしとしては、卵のふわふわなんて、題名だけでも
よだれが出そうに・・・(^^;

捕り物とか恋愛ものではなく、家族のあり方、がテーマでしょうか。
やさしい舅と冷たい夫。
正一郎にむかーっとする場面が多くて、なんやねんこいつ!って
感じでしたが、その過去や内面の描き方が、さすが宇江佐氏です。
あぁ、しゃーねーな、って思わせちゃう。
舅にまつわる話も、なかなか。
そして、食べ物と物語の内容が巧く調和されて心地よく・・・
一気読みっすから(笑)

あの覚え帖、みてみたいなぁ・・・

投稿者 fran : 23:24 | コメント (4)

2006年02月24日

玄冶店の女

宇江佐真理:著者
幻冬舎

帯より引用
江戸・日本橋に「玄冶店」と呼ばれる狭い路地があった。
黒板塀に囲まれた妾宅が並ぶその一角で、元・花魁のお玉は
小間物屋「糸玉」を営んでいる。
そこには小粋だが懸命に生きている女たちが出入りしていた。
「糸玉」の暖簾をくぐる人々の切なくて心温まる八つの物語。

八つの短編からなる連作集。

小間物屋の主・藤兵衛に身請けされ、妾宅としてあてがわれた
家で商いを営む元花魁のお玉。
芸妓屋「志の田」の娘である八歳の小梅。
小梅の三味線の師匠で深川芸者であったお喜代。
世話になってる隠居に内緒で間夫にいれあげるお花。
お玉の家の女中をするおまさ。

それぞれに日陰の身である彼らの日常。
しかし、時として己の身を考えざるを得ないようなことも起こる。
そして、変わりゆく日々のなかで、選ばねばならない道。
女たちのたくましくもほろりとさせる生き方。

揺れる女心の描き方は逸品ですな。

投稿者 fran : 23:36 | コメント (0)

2006年01月16日

あやめ横丁の人々

宇江佐真理:著者
講談社

あらすじ
紀藤慎之介は笠原家のひとり娘・七緒と祝言をあげ、笠原家の
養子となるはずであった。
しかし、七緒には相惚れした相手がいた。祝言の夜、その男が
乱入し、慎之介は男を斬ってしまう。悲観した七緒も自害。
跡取りのいない笠原家は断絶となってしまう結果に慎之介を
逆恨みし、命を狙って追い回す。
刺客をかわして逃げ回る慎之介が最後にたどり着いたのが
あやめ横丁と言われる小さな町であった。
ここに暮らす人々は、みなすねに傷もつ者。慎之介はここで
暮らすうちに、人々の様々な悲しみをかいま見るのであった。

非常にいい話でした。
問題をおこした者を一カ所に集めて、町として成り立たせる
かわりに、犯罪者を外にださないという暗黙の了解がある
あやめ横丁。
外に出る出ないは一応自由だが、誰も出ようとしない。
一度犯罪者の烙印を押されたら、生きて行くのにつらい思いを
しなければならない。
今も昔もそれはかわらない。同じ病んだ者同士かばいあって
ひっそりと生きて行く様は、なんというかもの悲しい。
でも、みんな精一杯がんばっている。
よそ者扱いだった慎之介も、町の様子、人々の事情を知るうちに
次第になじんでいく。
”若様”を守るために、町人が一致団結していくのは、涙もん。

これの最後、これまたとてもいい終わり方だと思う。
残念ではあるけれども、これでいいんだよね。
なによりも、妻と迎えたひふみがとてもいい奥さんでほっとした。
知らず知らず、自分もあやめ横丁の住人気分になっていたようです。

この「あやめ横丁」の「あやめ」は花ではないです。
そんなところも重いのだけども・・・

投稿者 fran : 21:11 | コメント (2)

2006年01月09日

君を乗せる舟〜髪結い伊三次捕物余話〜

宇江佐真理:著者
文藝春秋

帯より
伊三次が仕える不破友之進の息子、龍之介が元服して
見習い同心に。
同じ頃、江戸の町には乱暴狼藉を繰り返す無頼派の影が・・・。

伊三次シリーズ第6弾。

不破の息子・龍之介改め龍之進の話が中心となってます。
まだまだ子供のような14歳だが、元服して前髪を落とすと
見習い同心として、父と同じ仕事につく。
同じ頃に見習いとして上がった5人の仲間たちと、巷を騒がせている
本所無頼派に対抗して、八丁堀純情派を結成。
見習いの勤めの傍ら、無頼派の動きを探る。

伊三次の息子・伊与太もよちよち歩きをはじめました。
伊三次の親ばかっぷりがなんとも微笑ましい。
そして龍之進の淡い恋。
そして、真冬に読みたくないよ(涙)な怪談じみたのも
やたら気になるんですけど(^^;
まぁ、今回もほろり盛りだくさんな短編集です。

やっぱり一押しは表題作「君を乗せる舟」ですかね。
龍之進の最後の台詞「わたしは舟になりたいと思いました」
うむ、一途な少年そのものだ(笑)
おねーさんはくらっときたぞ(大笑)

これからの楽しみがひとつ増えました。ぷぷぷ。
(直次郎はたまにしかでないからねぇ〜)

投稿者 fran : 20:57 | コメント (0)

2005年12月15日

黒く塗れ-髪結い伊三次捕物余話-

宇江佐真理:著者
文藝春秋

帯より
「小さな幸せをさがす若い二人に恵みの雨が降りそそぐ」
日本橋佐内町の仕舞屋で暮らしはじめた伊三次とお文に
男児が誕生。
大喜びの伊三次をよそに、初めての子育てに戸惑いを
隠せないお文。
ますます目がはなせない人情捕物帳。

伊三次シリーズ第5弾。
とうとう文庫化待ちきれず、新書で買うことにしたらしいです(笑)
新書はでかいから持って歩けないよ。。。

さてさて、伊三次についにお子さまが誕生〜を中心に、相変わらずの
ほんのり世界を作っています。
そして、なおじろ〜(はーと)
あたしゃこの1話だけでいいわっ(爆)

不破の息子・龍之介もそろそろ奉行所に見習いにあがる話がきてるし
さらに娘も産まれたし、話が進んでますね〜。
お文の子供相手のおろおろぷっつんな所が、微笑ましいというか、
やっぱ芸者はこぅでなくっちゃ(笑)
直次郎の一途ぶりは涙なくして読めませんぜ?(笑)

各話あらすじは気力がないので、やめた(苦笑)
興味のある方はあちゃのEvery Little Countsにて探してくだされ。
手抜きばりばり。うははは♪

で。
どうして「黒く塗れ」なの?

投稿者 fran : 23:04 | コメント (2)

2005年10月11日

涙堂〜琴女癸酉日記〜

宇江佐真理:著者
講談社文庫

うらがきより
同心だった夫・高岡靫負(ゆきえ)はなぜ斬られたのか?
蟠(わだかま)る疑問を胸に妻の琴は、侍を捨てて浮世絵師と
なった息子・賀太郎と日本橋通油町で同居を始める。
幼なじみで医師の清順や汁粉屋の伊十と親しみ、移ろう江戸の
風物に目を向けて筆を執るうちに、夫の死の謎が解けてきて・・・
名手が紡ぐ絶妙の連作短編集。

笑いあり・憤りあり・涙あり。おなじみ宇江佐氏連続。
夫を亡くした琴が末息子の賀太郎と同居をするところから
話は始まります。
この賀太郎や、絵草紙問屋・藤倉屋伝兵衛、医師の清順との
かけあいがおもしろい。
清順の娘夫婦の派手な夫婦喧嘩がすごいぞ(笑)

同心であった夫が何者かに斬られて亡くなった、その真相を
密かに探る、息子達。
夫の小者だった汁粉屋伊十との関わり。
妖しげな噂や怪現象に振り回される町民たち。
そんな日々の出来事を書き連ねていく琴。
やがて夫の死が奉行所の不祥事に関わっていたことを知り・・・

最後はやっぱりせつなくほろりとさせてくれます。
猫のどらが、えらい。どらなくして、あの最後は成り立たない。

投稿者 fran : 20:25 | コメント (2)

2005年10月08日

桜花をみた

宇江佐真理:著者
文藝春秋

あらすじ
日本橋「いせ辰」の手代・英助には誰にも言えない秘密が
あった。死の床にあった母親が最期に明かした英助の父親。
それは北町奉行・遠山左衛門尉影元だという。
せめて一度だけでも、父と子の名乗りをあげたいと夢みるものの
そう簡単に御奉行に会えるものではない。
やがて18になった英助に、「いせ辰」の娘・お久美との縁談が
持ち上がる。お久美は足が悪い出戻りであるが、英助はお久美が
嫌いではなかった。しかし、父親のことが気にかかり、即答が
出来ずにいる。その話を聞かされたお久美は驚くような行動に出た。
(桜花をみた)
遠山の金さん、葛飾北斎、蠣崎波響、最上徳内などを取り上げた短編集。

久々に宇江佐氏です。
きましたねぇ。じぃ〜〜〜ん(涙)

◆桜花をみた
いきなり「おまえのおとっつあんは遠山の金さんだよ」といわれたら
腰抜かしますがな(笑)
この英助、けっして父親に頼ろうとしないところがいい。
ただ1度でいいから対面したいと、望むのはそれだけ。
己の立場をきちんとわきまえているんですね。
対面が叶った時の、静かな場面、静かな時のながれがとてもきれいです。

◆別れ雲
年若い絵師との愛をとるか、別れた亭主とよりを戻して店を再興するか
れんの揺れる心を描く、宇江佐氏お得意のお話。
やはりこの時代の10歳差というのは、勇気がいることなんでしょか。
ちょいとこの別れた亭主ってのがむかつくんですけど(^^;
虫が良すぎるというのか。振り回される女はたまったもんじゃないすね。

◆酔いもせず
「えいもせず」と読みます。葛飾北斎の娘・お栄を書いた話。
杉浦日向子氏の「百日紅」を参考にされたらしい。
お栄の離婚には勇ましい逸話があるらしいですが、そこんとこを
宇江佐流に書いた物となりますか。
なんか前にも読んだことあるような気がするんだけど、誰のだっけ?
藤沢師匠かいてたっけ?
個人的にデジャヴュ?なお話ですた。

◆夷酋列像(いしゅうれつぞう)
「しゅう」が出てこない・・・ま、いっか・・・
蠣崎波響の一生みたいな。知らないんですけどね(^^;
「夷酋列像」は蝦夷(アイヌ族)の肖像画です。
松前藩と蝦夷の歴史が学べる教科書みたいになってます(笑)
ちょっと堅苦しいし、名前がとにかくこんがらかるけど、
じっくり読むとなかなか面白いんじゃないかと。

◆シクシピリカ
夷酋列像が松前藩の中からみたものだとすると、これは外側から
松前藩をみたもの。蝦夷にあこがれ、百姓から武士にまでなった
最上徳内のお話。
蝦夷地の測量に並々ならぬ情熱をかけた冒険記みたいな感じ。
シクシピリカとはいい天気だなぁという意味の蝦夷の言葉、
あいさつみたいなもんだそうです。

実在の人物を宇江佐テイストで書き上げていますが、やっぱり
ちょっと堅め。でもおもしろかったです。
「桜花をみた」はさいこーに気に入りました(笑)

投稿者 fran : 22:51 | コメント (2)

2005年08月14日

河岸の夕映え 神田堀八つ下がり

宇江佐真理:著者
徳間文庫

うらがきより
おちえは十七。火事で焼け出され、御厩河岸(おうまやがし)に
越してきた。大店暮らしとは打って変わった日々のおりおり、
おちえは大川の流れをみつめる。
水は心を素直にさせる。喜び、哀しみ、口惜しさ、怒り、
全てを映し、受け入れ、流れゆく川。
六つの河岸物語。

おちゃっぴいの続編にあたる短編集。
薬種屋の菊次郎や岡っ引きの伊勢蔵がまたでてきます。
これもなかなかいい感じの短編集。

水菓子屋のお嬢様であったおちえは、火事で父親も家もなくし
母親と弟、番頭の卯之助とともに、新しい場所でささやかな
水菓子屋を再開する。そんなおちえを舟宿「川藤」の息子が
見初める。しかし川藤には「どやの嬶(かか)」と呼ばれる
威勢のいいお内儀さんがいて・・・(どやの嬶)
三土路保胤(みどろやすたね)は端唄を趣味とする少々貧乏な
小普請組。ある日の集まりで都々逸で評判になっている扇歌の
噂をきく。やがてひょんなことからその扇歌と都々逸合戦を
することになってしまい・・・(浮かれ節)
花冷えのする夜、岡っ引きの伊勢蔵と義理の息子で子分の
龍吉は、橋の下で妙な娘と出会う。
子供は「身は姫じゃ」としかいわず、伊勢蔵や龍吉とは
直接口を利こうともしない。伊勢蔵の女房おちかの機転が
あってようやく子供を保護するが、かなり汚れているにも
関わらず、絹物の着物、言葉使い、立ち振る舞いから、
もしかすると本物のお姫様では?と、伊勢蔵と龍吉は親探しに
奔走する。(身は姫じゃ)
などなど、全6編。

この「身は姫じゃ」、お姫様然とした子供に振り回される
伊勢蔵一家の一生懸命ぶりが微笑ましいです。
たかだか6、7歳の子供でも、育ちはきっちり身につくものだなぁと。
最後の「わらわはいついつまでも忘れぬ」。きっと下の者にも優しい
お姫様になるでしょうね。
これが一番のお気に入りかな。
貧乏旗本・伝四郎のおせっかいをやく菊次郎の「神田堀八つ下がり」も
いいですけどね。


投稿者 fran : 00:03 | コメント (0)