2008年09月17日

輪違屋糸里

浅田次郎:著者
文春文庫

「BOOK」データベースより
文久三年八月。「みぶろ」と呼ばれる壬生浪士組は、近藤勇ら試衛館派と、
芹沢鴨の水戸派の対立を深めていた。土方歳三を慕う島原の芸妓・糸里は、
姉のような存在である輪違屋の音羽太夫を芹沢に殺され、浪士たちの
内部抗争に巻き込まれていく。
「壬生義士伝」に続き、新選組の“闇”=芹沢鴨暗殺事件の謎に迫る
心理サスペンス。

うーん、これ、ドラマ先にみちゃったからなぁ(^^;
読みながら上戸彩の顔がちらちらと(^^;

うん、まぁ、これもこれで、ありということで。

大河の鴨も、どっちかっていうとこれに近いわね。
こっちはもっと、めそめそしてるけど(笑)
しっかし、面倒くさい生き物だな。おとこというのは。

壬生義士伝はそうでもなかったんだけど、これは、ちょっと
新選組好きの自分には、いまいち。
いや、内容はよかったし、話はおもしろかったけどね。
自分のイメージじゃないんで。新選組の描写が(笑)

投稿者 fran : 22:39 | コメント (0)

2006年08月08日

天切り松 闇がたり

闇の花道(第一巻)
残俠(第二巻)
初湯千両(第三巻)

浅田次郎:著者
集英社文庫

第一巻うらがきより
夜更けの留置所に現れた、その不思議な老人は六尺四方にしか
聞こえないという夜盗の声音「闇がたり」で、遥かな昔を語り
始めた─。
時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた義賊「目細の
安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い、貧しい人々
には救いの手をさしのべる。
義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの胸のすく大活躍を
描く傑作集。悪漢小説(ピカレスクロマン)シリーズ。

まとめ読みしたので、まとめレビュ。
っても、大正の頃に活躍(?)した「天切り松」こと村田松蔵の
思い出しがたりなので、連作短篇集みたいなもの。

時は大正六年。賭博好き父親の借金で食い詰めた松蔵が預けられる
ことになった先は、盗賊・仕立屋銀次の子分、目細の安吉という
男の所であった。銀次がパクられた後、縄張(シマ)を預かって
一族をまとめていたが、官にはめられ、親分衆にはめられ、銀次を
裏切るような形にされた安吉は、一族を捨て、安吉の盃をうけた
子分たちだけで独立する。
「三社祭の神輿の前で、うちの旦那に中抜きかけた、目細の安、
みっけた」と子供に戯れ歌をされるほどに名を知られた、凄腕の
スリ、目細の安。押し込み強盗の説教寅。天切りの達人黄不動の
栄治。百面相の書生常。女スリのおこん。
そんな中に預けられた数えで9歳だった松蔵がみた、彼らの人情。

いやぁ。最高っす(笑)
義をかけた盗賊たち。人情に厚く、まっすぐな男気。
惚れますなぁ。今の辛気くさい泥棒だの詐欺だの、やぃてめぇら
爪のあかでも煎じて飲みゃあがれ!ってな感じっすよ。
盗られても困らないお金持ちの所からしか、お足はいただきやせん。
生活の為の盗賊なんぞ、そんな野暮なことするやつぁ、ひとりとして
おりゃあせん。
男の粋ってやつですな。ほれぼれぼれ♪
で、これまたみんな凄腕でして。
中抜きとはスリとった財布の中身だけ抜き、財布は元通り返すって技。
天切りとは、屋根の上から入れるだけの穴をあけて、侵入する技。
書生常の百面相なんて、誰も本当の顔など知らないという(笑)
盗人も立派な職人。
切る啖呵も威勢が良くて、まっとう。
着るものも洒落て、和装も洋装もきっちり決める。
で、見目もいい男ときたひにゃ。
これが惚れずにおられるか(笑)

まだまだ続いているようです。
楽しみな本がまた増えました♪

投稿者 fran : 22:59 | コメント (12)

2006年07月17日

壬生義士伝(上・下)

浅田次郎:著者
文春文庫

うらがきより(まとめ)
小雪舞う一月の夜更け、大阪・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍が
たどり着いた。貧しさから南部藩を脱藩し、壬生浪と呼ばれた新撰組に
入隊した吉村貫一郎であった。
”人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため守銭奴と蔑まれても
飢えた者には握り飯を施す男。
義士・吉村の一生と、命に替えても守りたかった子供たちの物語が、
関係者の”語り”で紡ぎだされる。

新撰組隊士、吉村貫一郎。彼はどんな人物で、どんな人生を送ったのか?
御一新から50年後の大正の初め、吉村のことを聞きまわってる男がいた。
元隊士や教え子、子供の友達など関係者が思い出を語るような展開で
話が進み、その合間に、吉村自身の独白が入ります。

貧乏のどん底で妻子を食べさせるために脱藩した吉村。
新撰組での吉村像。
吉村や上司に当たる大野次郎右衛門の息子たちの話。
関係者が語る話から、少しずつ明らかになる吉村の生き方。
妻子に送金するために、報奨金目当てで人の嫌がる仕事も受け、
守銭奴と呼ばれた男も、己の義は通して戦っていた。
しかし、時代は容赦なく一人の男を飲み込みつぶしてしまうのである。

この話は、子母澤寛の話がベースですね。
史実としては、吉村に妻子はおらんです。というか、謎に包まれていて
わかってるのは盛岡出身ってとこだけみたい。
新撰組では監察方を勤めたようです。山崎烝と同じ。
最期も鳥羽伏見の戦いで行方不明となってます。
脱藩した人間が本名を名乗っているとも思えないので、新撰組の
記録に残る「嘉村権太郎」が吉村の偽名だろうというのが、今の
見方のようです。
そんで、この話で吉村のことを聞き回っている新聞記者のような男こそ
子母澤氏当人であり、吉村の物語であると同時に、吉村の話を書く為に
取材して回ってた子母澤氏の物語でもあるわけなんですな。
まぁ、あくまでも小説ですから。これはこれである男の生き様って
ことで、激しく悲しい物語となっています。

それにしても、ここでは斉藤一も沖田もやーな男にされてますね(笑)
さいとーせんせーせいかくわるー(笑)
ま、これもこれでありです。子母澤さん、斉藤せんせには間に合った
のだっけ?ぎりぎり生きてるか死んでるかくらいだよなぁ。
ところで、この「居酒屋のオヤジ」は誰なんだろう。
元隊士ではあるみたいだが、斉藤一より長生きした主な人物は
伊東甲子太郎の弟、美樹三郎くらいなんだよなー。池田七三郎は
でてきてるしさ。名前もない平隊士かね。
尤も、半分くらいは実在の人物ではないので、あえて誰と言うことも
ないかもしれないが。

結構読みやすくておもしろかったです。浅田氏。

投稿者 fran : 22:54 | コメント (4)