2008年10月27日

ロズウェルなんか知らない

篠田節子:著者
講談社文庫

うらがきより
温泉もない、名所があるわけでもない、嫁のきてもない。
観光客の途絶えた過疎の町、駒木野。
青年クラブのメンバーたちは町を再生することで、自らの生き方にも
活路を見出そうとするが。
地方の現実に直面する人々の愚かしくも愛しい奮闘を描いた胸に迫る長篇。
「日本の四次元地帯」として駒木野は再生するのか。

面白かった。。。
いや、びっくり。篠田節子氏ってこんなんも書くんだ〜(苦笑)
なんだろう。ほんとに現実にありそう。
過疎化に悩んでいる地方なら、もしかしてものすごく身にしみるのかも?
と思えるくらい。

一見ドタバタなんですが、実はかなり深い意味が込められていると
思います。
地方の隅っこの廃れそうな村の話なのだけど、これはまるきり日本の
政治そのものを、表しているのではないかと。
深読みじゃないですよ。置き換えればそのまんまじゃん(苦笑)

ま、それはおいといて。
村の活性化の為に奮闘する若者が、観光客を呼ぶ為におもいついた
町おこしのイベントがUFO。
たまたまそれらしき遺跡を掘り当ててしまったことから、思いつくのだが
もちろんでっちあげ。
しかし、そのステージを整えていく様は、なかなかのもの。
騙す騙されるの理性はどこへやら、全てがひとつの雰囲気に飲み込まれて
いく描写は、うすら寒いくらい。

決してきれいごとで終わっていないし、それなりにハッピーエンド
なのもいい感じ。
なんで、最後のアレはちょっと余計?(苦笑)

ともあれ、久々に、素直に読める本でした。
ロズウェルとか出しておきながら、本文中その名前がでたのはただ1度。
ほんとに「ロズウェルなんか知らない」なのでした(笑)

知らないひとは、調べよう。
でも、この本を読んでみようと思うなら、読み終わってから調べる方が
きっと、いいよ。

投稿者 fran : 23:00 | コメント (0)

2008年02月25日

砂漠の船

篠田節子:著者
双葉文庫

うらがきより
母親は出稼ぎから帰ってきて自殺した。子供の頃に大切な家族を失った
幹郎は今、東京郊外で地域社会に根ざした家庭を築こうと固く心に
誓っている。だが、そんな幹郎の想いをよそに、妻も娘もそれぞれの
世界を築いてゆき、家庭に亀裂が生じはじめる…
経済発展に向けてひた走ってきた日本社会の歪みを、ある一家の崩壊を
通じて描ききった現代家族小説の白眉。

「BOOK」データベースより
静かに崩壊していくものへのレクイエム。

って、これだけですか?(爆)
データベースになってんのかしらこれで(苦笑)

ともあれ。
淋しい子供時代を送った幹郎は、自分の子供にはそんな思いをさせまいと
出世は出来ないが、常に家族と共にいることの出来る地域職にこだわり
続けている。ご近所付き合いを大事にし、自治会もそこそこまめにこなし
年頃になった娘には少々振り回されてあたふたしてるけど、愛情は
しっかり注いでいるし、夫婦仲も悪くない、、、はずだった。

いわゆる空回り、独り相撲だったという話。
痛いですね。
理想論をぶつのは勝手だけど、あんたとあたしの人生は違うのよ、と(苦笑)
特に、少々どころじゃない、ぶっとんだ反抗をしでかす娘には、あたふた
通り越して、呆然自失。
家族ってなんなんでしょうね?と。

しかし、これなんか中途半端。
悪くはないんだけどねぇ。
考えてみたら篠田節子氏の作品っていつもそんなかも。
好みじゃないだけなんだな、きっと。

投稿者 fran : 23:12 | コメント (0)